地域ケア「能登のいきがいづくり応援事業」の活動を報告します

2025/03/11

能登のいきがいづくり応援事業

企画担当:市丸 徹/健康科学講座 准教授

 

企画: 能登町白丸公民館まつり参加
日時: 令和7年3月2日
場所: 能登町白丸公民館

 

能登町白丸地区では毎年3月に公民館主催の「公民館まつり」を実施し、地区住民の日頃の活動の成果を発表・披露して、住民間の親睦を深めてきました。本学からも2014年度にフィールド実習での訪問を始めて以降、毎回参加し、学生発表をしてきました。しかし2020年にコロナ禍となってからは集会をできず、それが明けた2024年には地震と津波による大きな被害を受け、公民館まつりの中止が続きました。そしてこのたび6年ぶりに開催が実現し、参加してきました。

 

本学からはフィールド実習6班の1年生6名に、応募の学生3名(3年生1名、1年生2名)、教員1名を加え、また金城大学の金谷雅代准教授も招いて、企画者含め総勢12名で訪問しました。
主催者挨拶、来賓挨拶のあと、珠洲警察署による詐欺防止啓発講演があり、地区住民による舞台発表に移りました。日舞、腹話術、能登町音頭、カラオケ、おわら踊りなどで盛り上がったあと、終盤に看護大の登壇となり、市丸から10年来にわたる白丸地区と看護大との交流をざっとふりかえった後、フィールド実習6班学生による発表を行いました。また調査にご協力いただいた卒業研究の成果報告を市丸が代行しました。
閉会挨拶のあと、看護大の参加学生による進行でお楽しみ抽選会があり、最後は婦人会による炊き出しの豚汁をいただいて終わりました。会場の片付けまでお手伝いし、大学に帰着しました。

 

参加者の感想を抜粋して紹介します。

「(前略)被災者の方々がおまつりを通して笑顔が溢れるあたたかい様子になっていたことにとても感動しました。(中略)住民の方々が一緒になって笑顔になり、楽しむことができたのは、住民どうしの繋がりがとても深いものであるからだということを改めて気づく場面でありました。」

「(前略)震災によって白丸の景色は以前と少し変わってしまった部分もありました。しかし、(中略)白丸の住民の方々のつながりは何も変わっておらず、住民同士の交流を楽しんでいる様子がみられました。(中略)以前より日頃からの住民同士のつながりが深いということは白丸地区の強みであると感じていましたが、震災を経てさらにその強みの大切さに気づくことが出来ました。」

「(前略)日頃からの公民館での行事等を通して出来た住民同士の仲の深さや公民館との関係性が、被災時に活躍したと分かりました。また、白丸公民館まつりでは、多くの地域住民が集まり踊りや歌の発表を楽しそうに見ていた様子から住民同士の仲の良さを直に感じることが出来ました。」

「今回再び白丸に訪れて、私たちの発表を暖かく見守ってくださりとても発表がしやすく、貴重な体験ができました。また、能登に住んでいる方々の発表を見て、伝統を大事にされていて受け継がれている様子や応援や盛り上がりがあり、普段の住民の方同士の関わりの強さを感じました。」

「(前略)豚汁もいただき、たくさんおかわりしてねと私たちも住民の1人のように接してくださり、とても温かさを感じました。今後も機会があれば、交流させていただきたいと思いました。」

「6年ぶりに開催された公民館まつりに参加でき、白丸公民館下の皆様にお会いできて本当によかったです。(中略)今なお大変な状況の中で生活している方々もいらっしゃいますが、まつりのひと時を一緒に楽しむことができました。(中略)アンケート調査やフィールド実習でお話しいただいた皆様の思いにどのように応えていくか、その方法を考え、地域の皆様と共に実践していくことが今後の課題だと思っています。」

「(前略)ずっと、行きそびれていた被災地の様子を知ることができ、そこで暮らしている皆さんとふれあわせていただき、感謝しています。先生方と白丸の方々がこれまで培ってきた深いつながりにも感動しました。学生も温かく迎えてくださり、白丸の方々の明るさや強さ、人々のつながりを感じることができました。微力でも何かお手伝いができればと思います。(後略)」

「(前略)私たちの発表の際には、皆さんが真剣に話を聞いてくださり、発表の中で思い出すこともあるなか頷いてくださって感謝しています。最後には炊き出しもしてくださり、住民の方々の温かさを感じました。(後略)」

 

能登町の、白丸地区の温かい方々との縁は貴重なものであり、交流を継続していくことがいかに大切かを実感しました。被災地の一日も早い復興を祈りつつ、大学としてできる支援についても考え続けていきたいと思います。