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平成28年度入学式式辞(2016年4月5日)

2016年4月5日 

 新入学生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 皆さんを待っていたかのようにキャンパスも花でいっぱいになり、日差しもすっかり春になりました。教職員一同、皆さんをお迎えするこの日を首を長くして待っておりました。今日ここに、谷本正憲石川県知事を始め、多くのご来賓をお迎えして入学式を取り行うことができ、大変嬉しく思います。ご家族や関係者の皆様もさぞお喜びのことと存じます。あらためてお祝い申し上げます。

 看護学部看護学科に入学される83名の皆さん、そして3年次に編入学される5名の皆さん、皆さんはこれから大学生です。

 看護学科研究科に入学される7名の博士前期課程の皆さん、3名の博士後期課程の皆さん、皆さんはこれから大学院生です。

 それぞれにとって未知の世界への挑戦になると思いますが、本学はこれまで1145名の看護学士を91名の看護学修士を、13名の看護学博士を育て世に送り出してまいりました。本学では、本学が歩んできたこれまでの経験を皆さんの教育に生かしてまいりたいと考えております。

 さて、看護は、ずっと昔から、人の歴史と共に身近にあったと思います。それが看護教育として整えられたのは明治初期でした。その後、大学になるまでには大変な時間を要しました。NHKの朝ドラの主人公は、明治の代に女性のための大学を創りましたが、さすがに看護師のための大学までは考えが及ばなかった時代だったのだなあとテレビを見ながら思います。結果的には、日本の看護の大学教育が開始されたのは大変遅く、昭和30年近くになってからです。私が小学生の頃でした。他のいろいろな学問に比べて大学化は本当に遅かったのです。だからこそ、満を持して増え始めた看護系大学では他の学問に追いつけ追い越せと、一生懸命よい教育をしようと切磋琢磨しています。

 そのような中で、本学は、今年から創立17年目に入ります。石川県、特に谷本知事のおかげで、平成5年の看護系大学ラッシュの開始以降、早目の平成12年に創立していただきましたので、いまや古手の看護系大学です。そのようななかで他の大学に比較して本学は、開学自の教員が大勢いることが強みです。昔からこの大学に思いを寄せて教育に当たってきた教員が、何度もカリキュラムを改良してよい教育ができるように創りあげてきました。新しい教員ももちろんおり、入学してくる皆さんに合ったカリキュラム、魅力を感じられるカリキュラムにすべく今現在も力を合わせています。大学院も同様です。順調に博士前期課程、後期課程を設置することができ、専門看護師教育も可能な限り早くに立ち上げています。これは教員が教育だけでなく、研究にも励んできたことにほかなりません。

 皆さん、このような本学でこれから学ぶことに希望と誇りを抱いていただきたいと思っています。

 また、本学では単科大学だからといって皆さんの学びが専門知識・技術だけに偏らないよう、皆さんが少しでも広い視野、多様な考え方を身に付けることができるよう、いろいろなプログラムを考えています。それらは、カリキュラムに埋め込まれてあったり、課外活動、地域貢献活動、国際貢献活動、ボランティア活動、海外研修などとして用意されています。

 たとえば、本日ご来賓としておいでくださっている油野かほく市長さまのリーダーシップの元、かほく市と本学とは包括連携協定を結ばさせていただいています。かほく市の市民の皆さんには学生を広く地域活動に受け入れていただき、年々そのプログラムが多様化してきています。海外研修としては、開学時から続いているアメリカ看護研修に加え、アジアで学ぶプログラムを近年組み立てました。さらに、東日本大震災の被災地に学生と教員が5年間通い続けているのも、本学以外にはそう多くはありません。全部は紹介しきれませんが、本学では、このように多様なプログラムから自分に合ったものが選べます。

 皆さん、「百聞は一見にしかず」を地で行くバイタリティと勇気を持って関心のあるプログラムに参加しながら、本学でのキャンパスライフを過してください。どきどきしながら体験すること、挑戦することが人を成長させるのです。様子見をいつまでもしないで、1年生のときから飛び込んで下さい。自分は自分です。皆と同じ行動をする必要はありません。皆と同じ行動をしていると、かえっていつの間にか自分で考えなくなる心配もあります。大学生活と高校生活は違うのです。

 このようなプログラムには大学院生も参加できるものがあります。お姉さんとして参加することで、自分にとっても、妹や弟となる学部生にとっても、得ることが大きくなります。

 今日、日本は世界の高齢先進国として、前人未到の道を試行錯誤しながら進んでいます。看護を目指す皆さんはすでにご存知かもしれませんね。日本人の要介護期間は、計算によると男性が9年、女性が12年です。つまり日本人の健康寿命と死に至るまでの平均寿命との差がこれだけあるのです。いかにして要介護者をケアをするか、いかにして要介護者を減らすか、いかにしてそれらに必要な財源を見つけるか、それらが日本全体の課題となっています。

 看護学部に入学した皆さんは、このような時代に看護師と保健師を目指すのです。皆さんを必要とする仕事がこれまで以上に存在し、その分看護師や保健師への期待も大いに高まっている社会へ向けて勉強するのです。目前のことへの対処だけでなく、高齢に至るまでの一人ひとりの人生の健康増進や疾病予防、そして適切な医療・疾病や障害からの回復のつながりや関連性を学ばなければなりません。さらに一人ひとりの市民や病む者と心を通わせるコミュニケーション力を身に付け、その結果つかんだことを言葉にして伝えていく術を学ばなくてはなりません。このように学びの内容は大変多く、忙しい学園生活となると思います。皆さんなら元気にやり遂げられると思っています。

 地域包括システムという言葉はすでに耳にしたことがあると思います。地域包括ケアシステムに示されているように、看護職の働く場も、在宅中心に向けて拡大してゆくことがすでに見えています。皆さんが卒業する頃は、その傾向が強まっているかもしれません。本学でもこれに関連して本日ご来賓の近藤医師会長さまや、吉野石川県看護協会会長さま、そして石川県やかほく市を始めとした各自治体と連携を密にさせていただいて、カリキュラムを改革しようと計画しているところです。

 大学院に入学した皆さんは、教育者、研究者、そして高度実践者に向かって勉強します。日本では医療の高度化が進み、また人々にライフスタイルの多様化が顕著です。それに対応できる看護職の専門的な実践力や研究能力に対しても、期待が高まっています。一年に増える看護系大学が15校を超えるというほど看護系大学ラッシュがますます激しくなっている今日、大学院修了後は、多様な道が開けると思います。この看護学研究科でしっかりと学び、より専門性の高い力や研究能力を身につけて、皆さんの計画しておられるキャリア発展に役立てるとともに、社会の期待に応えていただきたいと思います。

 本学では、誰かに勝つことではなく、自分を高めることや自分を知ることを学びます。さらに、一生勉学を続ける姿勢をも身につけてください。これからは忙しいけど楽しい、苦しいけど満足、大変だけど自信につながるという経験が得られるような勉学生活を送って下さい。

 最後になりましたが、ご列席くださいました谷本石川県知事ならびにご来賓の皆様、そして石川県公立大学法人の皆様に厚くお礼申し上げます。

 本日から教職員一同、皆様と歩むことを誓って式辞といたします。

学長 石垣 和子

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