プロジェクト/産学官連携事業
育児不安や育児困難の予防を目的とした妊娠期からの子育てセミナー
1. 実施主体
石川県立看護大学 西村ゼミ(指導教員:西村真実子教授)
連携団体:内灘町健康推進課保健センター、ママだいすき助産院
2. 活動目的
近年、育児不安・育児困難・虐待に悩む母親が増加しており、「妊娠中からの支援」の必要性が強く言われるようになっています。内灘町では妊娠中から、親になっていく心構えや妊娠中の不安や悩みについて妊婦同士が意見交換できるような、地域での仲間づくりを支援しています。しかし、不安を抱えた妊婦が自分の抱えている問題を見つめ、出産後安心して育児を行えるためには、さらに時間をかけ、自分にあった育児を見つけることができるような支援が必要というニーズがありました。
そこで、内灘町在住の妊婦を対象とし、参加者同士が安心して悩みや関心について話し合い、サポートしあえる仲間づくりができることを目指して「ノーバディーズ・パーフェクト・プログラム(以下、NPプログラム)」の手法を取り入れた子育てセミナーを実施し、その効果を検討します。
3. ノーバディーズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)とは
カナダで生まれた親育ちプログラムの一つで、0~5歳までの子どもを持つ親が10人程度でグループを作り、みんなで語り合い交流しながら、親自身が自分の長所に気づき、健康で幸せな子どもを育てるための前向きな方法を自分で考え出せるよう手助けするプログラムです。
4. 活動概要
妊娠期にどのような子育て(準備)支援が行われているのか、それはどのような効果があるのかについての文献研究を行います。さらにそれを基に、妊婦を対象としたグループワーク形式の子育てプログラムを実施し、その評価を行う予定です。
これらの活動を通して、妊娠期からの切れ目のない支援の在り方について考えていきます。
ファシリテーター
- 西村 真実子(石川県立看護大学)
- 北村 牧子(ママだいすき助産院)
5. 実現を目指す地域課題解決の成果
- グループワークを通した支援をしながら、参加者の個々の課題への取り組みを支援します。
- グループワークを通して個々の持つ課題を把握できるため、保健福祉従事者がこれまで気づかなかった支援ニーズに応じた関わりができます。
- 妊娠中からの関係づくりによって継続したフォローアップができ、産後にも支援を継続しやすいこと。また、参加者同士の仲間づくりにも繋がり、母の孤立化を予防することも期待できます。