2019年2月1日

 本学附属地域ケア総合センター事業地域貢献事業の一環として「認知症の人にやさしいまちづくり講演会」~ヘッドマウントディスプレイを使用した『認知症疑似体験教室』~を実施しました。

【目的と内容】
 認知症疑似体験プログラム用に開発されたDVDを使用し、参加者はヘッドマウントディスプレイを装着し、そこに映し出される映像や音声により認知症高齢者の視線や移動の速度、行動を疑似体験してもらいました。本事業は、認知症疑似体験を通して地域の方々が認知症を正しく理解すること、認知症のある高齢者に対して人間としてあたたかく接することができるような認知症支援への啓蒙を目的に実施しました。

写真1.「認知症の人にやさしいまちづくり講演会」でのヘッドマウントディスプレイを使用した認知症疑似体験中の参加者

【実施場所】
 福井県永平寺町(4月21日(土))、長野県御代田町(7月20日(金))、長野県御代田町(8月24日(金))、石川県羽咋市(11月24日(土))の計4回実施しました。

【実施内容および成果】
 4月21日(土)、8月24日(金)に開催した「認知症の人にやさしいまちづくり講演会」では、認知症への支援は重要だと思う方が多いものの、何をもって認知症の人にやさしいとするのか、何に取り組めば良いのか、等のあいまいな点に対して、認知症に関する正しい理解を深めた上で自分たちにできることは何か、身近にできる取り組みについて考えてもらいました。
 7月20日(金)、11月24日(土)は、ヘッドマウントディスプレイを装着し、認知症疑似体験プログラム用に開発されたDVDでディスプレイに映し出された映像や音声を通して、認知症高齢者の視線や移動の速度、行動を参加者に疑似体験してもらいました。疑似体験実施前後の認知症者への理解を比較した結果、体験前に抱いていた「見守りやお世話が常に必要な人」「突然、怒ったり騒いだりする人」というイメージから、体験後は「不安で困っている人」「自分なりに精一杯生きている人」というにイメージに変化していました。
 特に11月24日(土)は当事者とそのご家族も参加し、今までの過程や家族、本人の思いについても語っていただき、認知症への理解がより一層深まりました。

写真2.スライドを使った「認知症の理解と予防」についての講義風景

写真3.認知症当事者の気持ちについてグループディスカッションの様子

【評価と今後の課題】
 認知症サポーター養成講座などを中心に、認知症疑似体験を通して、認知症の正しい理解や、自分たちの町でできることを参加者に伝える活動を行ってきました。疑似体験を通して認知症高齢者に対する正しい理解とその普及が進むように今後も継続して取り組む予定です。地域で暮らす一人でも多くの方が、認知症への正しい理解が深まるとともに認知症があっても安心して暮らせるまちづくりに貢献できるよう、多くの方のご参加をお待ちしています。